前回の続きです。
さて、ここまでは
品質にこだわりすぎでは
国際社会で変化・進化のスピードに
ついていけないということを述べました。
日本のスピード感 遅すぎて見えない
品質重視に検討に検討を重ねるため
今のままでは、
日本はソフトウェアでは世界と戦えません
スピードが遅すぎて見えないくらいです。
日本がカメなら
グローバルは戦闘機です。
が、
ハードウェアは異なります。
電器、自動車、土木などハードウェア関連は
日本は持ち前である品質志向で
今後もグローバルのリーダーであるべきと考えています。
ハードウェアは
万一何か不具合が起きた時に
修正が簡単ではないからです。
日本の品質 ビルから一斗缶はでてこない
海外で地震があった時に
崩れたビルの壁から一斗缶が現れ、
ずさんな工事が明るみになった報道がありました。
参照:柱から大量のサラダオイル一斗缶 台湾地震、倒壊したマンション驚きの事実(2016-02-08)
これは日本でもあって一時期問題でしたが、
ドライブしてたら車のタイヤが外れて飛んできたり
観光地でエメラルドグリーンの海
絶景のなかドライブをしていて橋が急に崩壊されたら困ります。
日本人の根底にあるもの「労働は罰」ではない
日本人の品質重視思考ですが、
その根底にあるものは
何だろうとよく考えます。
自分の仕事に対してプライドを持って従事している点も
その一つと考えます。
確かにごく稀に見かけるといえば見かけますが、
純粋に「お金のためだけに働く」という人はレアではないでしょうか?
「いやいや、お金があれば仕事を辞めて毎日遊びますよ」という意見もあるでしょうが、
そうでしょうか?
そんな人でさえも、
日々労働をしていれば、
改善点が目につき進言してみたり、
自分の仕事に工夫を凝らしていると思います。
居酒屋では、もう会社の外でプライベートなのに
同僚と熱く「うちの会社の〇〇が悪い」と語っていませんか?
日本では神様も労働しています
ちなみ、古事記を読めば最高神である天照大神でさえも
「労働」しています。
高天原に田んぼを所持し農業に携わっています。
また、神聖な機織りをする女性たちを監督しています。
西洋は「労働は罰」
これが、キリスト教が思想の土台となっている西洋だと
「労働は罰」という立場をとります。
これは聖書によれば、
アダムとエバはエデンの園で楽しく遊び暮らしていたのですが、
神が食べてはいけないと言われた木から実を取って食べたことで、
エデンの園を追い出され、
「罰として」労働しなければならなくなったからです。
無論、単純な一般化はいけませんが、
文化的背景からそれぞれの思想の差異を知り、
理解・ケアしていくのも、
グローバルな社会でビジネスを円滑に進める上では必要なことです。
日本人である私が、
海外の日本人の文化・気質について書かれた書籍を読むと
ステレオタイプを感じることもありあすが、
言い得て妙だなと思うこともあります。
「自分だけ良ければいい」変わってきた日本人の気質
日本人はプライドを持っているはずですが、
最近は自分だけ良ければ良いといった考えも横行しています。
一部の例外と信じたいものです。
大手ドラッグストアの会長が
コロナのワクチン接種で抜け駆けをしてみたり
自動車の品質検査でちょんぼをしてみたりと
日本人の気質も下がってるのかなと感じるニュースも目にします。
船長であれば最後に船を降りるか、
避難できないと踏んだ時は総員退避させ、
自分は誇り高く船と運命を共にするくらいの気概がリーダーには必要です。
自分だけ小舟で真っ先に助かろうというマインドの人は
そもそもリーダー不適格です。
組織はそういう人間に権限を与えてはいけません。
自分の周囲を見渡して、
もしそのような人物がリーダーになっているようならば、
早々にその組織自体に見切りをつけた方がいいです。
あなたの輝ける場所はもっと別にあります。
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顧客も同じです。
違和感を感じる人がリーダーの場合
その会社は遅かれ早かれ、トラブります。
その違和感は”感覚”ではなく、
今までの経験で
分かるようになっているのです。
日本は海外から「参入しづらいマーケット」
さて、だいぶ脱線してしまったので、
「品質志向が将来日本企業の海外との競争力の仇」の本題に戻します。
日本から海外へ製品を輸出する場合
問題ありません。
80年代あたりから自動車や家電を筆頭に
MADE IN JAPANはマーケットで存在感を確かなものにして
受け入れられ、期待されました。
ソフトウェア輸入 めんどくさい顧客 日本人
逆に海外のものを日本に輸入するとき、
「面倒臭い顧客」になりがちです。
今であればソフトウェアが主なものになります。
日本人の持ち前の高い品質への要求が
「面倒臭い顧客」「参入しづらいマーケット」というイメージを与え、
毛嫌いされる可能性を秘めています。
私もこんなことがありました。
ソフトウェアの不具合の理由の説明を求められるのならば理解できるのですが、
なんで不具合が解消されたかの
詳細説明を顧客から求められた時は驚いたものです。
当然この感覚はグローバルでは通じない感覚です。
誰も正常に動いているものであればそんなことを気にしないし、
調査のために貴重な時間を割きたくもないです。
プライベートに例えると
おかしなことをしていると気づくはずですが、
どうもビジネスの場になると、おかしなことをしていることに
気づかなくなるようです。
例えば、自動車のエンジン。
モデルチェンジでエンジンが向上しました。
どうして以前と比べて
現行のものはエンジンの調子が良いのですか?
と、
詳細仕様の開示をメーカにしないですよね?
そもそもメーカも聞かれても答える義務はないです
「企業秘密」ですもの。
一部のモンスタークライアントでしたが、
どうも仕事のことになれば、
知らないでいいことまで時間をかけ、
関係者を巻き込んで情報収集しようとする傾向がありました。
御社はリソースが有り余っているのですね
と思ったものです。
言葉が伝わらない日本 なぜ海外から魅力なのか?
もともと英語圏ではない日本のマーケットは
海外勢にとって参入障壁があります。
英語が通じればスムーズに運ぶプロジェクトも
通訳を介する分、会議時間は2倍
言葉の問題で「言った言わない」「その言葉はこう認識した」など
誤解と火消しで時間のロスをします。
とはいえ日本にはGDP世界3位です。
金銭的にマーケットの魅力が”まだ”あります。
だからこそ、海外企業にとって
アジアの拠点を「東京」に置きます。
日本人は口うるさい顧客であっても、
まだ、言うことを聞く価値があります。
危機感持って!アジアの拠点はいつまでも「東京」とは限らない
ただ日本はずっと人口は減少の一途です。
たとえ60歳以上を働かせたとしても、労働人口は減っていきます。
すると、将来マーケットに魅力がなくなり、
新たな拠点をアジアに開こうとしたときに
「東京」がスキップされる日も遠くはないです。
口うるさい顧客は、
ただの口うるさいだけの存在になり
海外勢から見向きもされなくなります。
まとめ
長々と話をしましたが
この3話でお伝えしたかったことの抜粋です。
- 日本人の品質志向は誇るべきもの
- 今までの品質志向ではソフトウェアの領域では世界で競争できない
- 有名な海外製パッケージ導入をすれば業務が薔薇色になるは幻想
- パッケージ導入して企業がやりがちなこと、業務マニュアルの再作成
- 日本人の根底にあるもの「労働は罰」ではない
- 日本は海外から「参入しづらいマーケット」
- アジアの拠点はいつまでも「東京」とは限らない
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