コラム

品質志向が将来日本企業の海外との競争力の仇となる?グローバル企業から見て思ったこと。(3)

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前回の続きである。さて、ここまでは品質にこだわりすぎはソフトウェアの場合国際社会で変化・進化のスピードについていけないということを述べた。

日本は持ち前である品質を保ち、グローバルのリーダーであるべき

私はソフトウェア以外のジャンルは経験がないので正直よくわからない。電器、自動車、土木などハードウェア関連は万一何か不具合が起きた時の修正も容易ではないため、その分野では日本の持ち前である品質を保ちグローバルのリーダーであるべきという立場をとっている。

大枚叩いて購入して購入した自分の家の壁の中から一斗缶が出てきたり、部屋クーラーを入れて涼もうとしたら急に燃え出したり、ドライブしてたら車のタイヤが外れてみたり、観光地のエメラルドグリーンの海を跨ぐ絶景をドライブしていて橋が急に崩壊されたら困る。

日本人の品質重視思考の根底にあるもの。「労働は罰」ではない

日本人の品質重視思考だが、その根底にあるものは何だろうとよく考える。自分の仕事に対してプライドを持って従事している点もその一つと考える。ごく稀に見かけるといえば見かけるが、純粋に「お金のためだけに働く」という人はレアではないだろうか?「いや、お金があれば仕事を辞めて毎日遊びますよ」という意見もあるだろうが、日々労働をしていれば改善点も目につき進言して改善してみたり、日々の自分の仕事に工夫を凝らしているはずだ。お金のためだけならばそんなプラスアルファーは必要ない。

ちなみに古事記を読めば最高神である天照大神でさえも「労働」に携わっている。高天原に田んぼを所持し農業に携わっているし、神聖な機織りをする機屋で女たちを監督して機を織らせていもいる。キリスト教が思想の土台となっている西洋だと「労働は罰」という立場をとる。これは聖書によれば、アダムとエバはエデンの園で楽しく遊び暮らしていたのだが、神が食べてはいけないと言われた木から実を取って食べたことで、エデンの園を追い出され、「罰として」労働しなければならなくなったからだ。

無論、単純な一般化はいけないが文化的背景からそれぞれの思想の差異を知り、理解・ケアしていくのもグローバルな社会でビジネスを円滑に進める上では必要だ。日本人である私が、海外の日本人の文化・気質について書かれた書籍を読むとステレオタイプを感じることもあるが、言い得て妙だなと参考になることもある。

リーダー気質のないものがリーダーになる組織は見切りをつけるべき

日本人はプライドを持っているはずだが、最近は自分だけ良ければ良いといった考えでコロナのワクチン接種で抜け駆けをしてみたり日本人の気質も下がってるのかなと感じるニュースも目にする。一部の例外と信じたい。

船長であれば最後に船を降りるか、避難できないと踏んだ時は総員退避させ、自分は誇り高く船と運命を共にするくらいの気概がリーダーには必要だ。ほとんどのリーダーは同意してくれるのではないだろうか?自分だけ小舟で真っ先に助かろうというマインドのものはそもそもリーダー不適格。組織はそういう人間に権限を与えてはいけない。自分の周囲を見渡して、もしそのような人物がリーダーになっているようならば、早々にその組織自体に見切りをつけた方がいい。あなたの輝ける場所はもっと別にある。

日本の持ち前の高品質への要求は海外勢から「参入しづらいマーケット」として毛嫌いされる可能性を秘めている

さて、だいぶ脱線してしまったので、「品質志向が将来日本企業の海外との競争力の仇」の本題に戻ろう。

日本から海外へ製品を輸出する場合問題ない。80年代あたりから自動車や家電を初め高い品質でマーケットの存在感MADE IN JAPANは受け入れられ、期待もされてきた。逆に海外のものを日本に輸入するとき、特に今であればソフトウェアが主なものになると思うのだが、日本人の持ち前の高い品質への要求が「参入しづらいマーケット」というイメージを与え、毛嫌いされる可能性を秘めている。ソフトウェアの不具合の理由の説明を求められるの理解できるが、なんで不具合が解消されたかの詳細説明を顧客から求められた時は驚いたものだ。当然この感覚はグローバルでは通じない感覚である。誰も正常に動いているものであればそんなことを気にしないし、調査のために貴重な時間を割きたくもない。プライベートでも自動車のエンジンが世代交代で向上したことに対して「なんで以前と比べ現行のものはエンジンの調子が良いのだ?」と、詳細仕様の開示をメーカにしたりしないだろう。そもそもメーカも聞かれても答える義務はない「企業秘密」だ。こと仕事のことになれば、知らないでいいことまで時間をかけ、関係者を巻き込んで情報収集しようとする傾向があり不思議に思ったものだ。

もともと英語圏ではない日本のマーケットは海外勢にとって参入障壁は低くはない。今はGDP世界3位というマーケットの魅力はある。だからこそ、海外企業にとってアジア太平洋地域の中で「東京」に拠点を置く。口うるさい顧客でもいうことを聞かざるを得ない。

GDPの上位5カ国の推移
出典:日本生命「新社会人のための経済学コラム」より

ただ日本はずっと人口は減少の一途である。たとえ60歳以上を働かせたとしても、労働人口は減っていく。

労働力人口の推移-厚生労働白書より
出典:厚生労働省「厚生労働白書」より

すると、将来マーケットに魅力がなくなり、新たな拠点をアジアに開こうとしたときに「東京」をスキップするようなことも夢物語ではない。口うるさい顧客はただの口うるさいだけの存在になり海外勢から見向きもされなくなる。

グローバルで見放されても、内需でもてば良いという考えもある。海外勢にやられていた分野の国内ソフトウェアベンダーには好期再来なのだろうが世界的観点で見れば「車輪の再発明(reinventing the wheel)」。ガラパゴス的な発展をしてグローバルから奇異な目で見られるか、独自の発展をとげ、内需にとどまらず、新幹線のように世界に羽ばたいていくのかは未知数だ。

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